ワンポイントリハビリ
五十肩の運動について
リハビリテーション科 作業療法士 渡辺 美樹
肩が痛くて腕が上げられない、腕の動きが制限されて衣服の着脱ができないなどの症状があると、五十肩の可能性があると言われています。五十肩は肩の劣化などで40~50歳代に起こりやすい疾患です。経過としては、以下の3つの病期に分けられます。
炎症期:腕は動かせるが、痛みが強い。
拘縮期:痛みが減少するものの、肩が動かしにくい。
回復期:痛みが解消されて、肩が動かしやすくなる。
※痛みが強い炎症期には痛みを和らげる治療を優先させ、拘縮期や回復期には積極的な運動を行うことが推奨されています。
症状が長期間続き、肩関節の可動域制限が残る場合もあります。
今回は自宅でも行える運動をご紹介しますので、予防としても取り入れてみてください。
①肩関節:屈曲
・仰向けの状態で、両手を肩幅くらい空けて棒を握ります。
・肘を伸ばした状態で、バンザイをするように頭側へ動かし、ゆっくりとお腹側へ戻します。
②肩関節:水平内転・水平外転
・仰向けの状態で、肩幅よりも少し広めになるように両手で棒を握ります。
・肩関節は90°位で保ち、ゆっくりと左右に動かします。
【運動時の注意点】
○痛みの程度や体調に合わせて、無理せず行いましょう。
○回数は10回×3セットを1日2~3回を目安にしてください。
【参考・引用文献】 1)OT ジャーナル vol. 56 no. 8 2022年増刊号
2)整形外科疾患の理学療法 金原出版 2006 年