ワンポイントリハビリ
筋力トレーニングの理論と方法
リハビリテーション科 作業療法士 木村 美沙希
一般的に筋力は20歳代にピークを迎え、その後徐々に低下します。筋力低下の原因は、加齢とともに筋線維が減っていくためとされています。ただし、劣化はしないため筋力トレーニングで筋線維の減少を抑え、線維を大きくすることが可能です。また、筋力トレーニングを行う事で、転倒や寝たきりの予防、日常生活の動作をスムーズに行える等、いくつかのメリットがあります。
今回は、筋力トレーニングの方法や注意点など、運動を行う前に理解しておきたいことを紹介したいと思います。
※トレーニングの注意点 その1※
「いつもより強い痛みがある」「関節が腫れ、熱っぽい感じがする」「三日以上、筋肉痛が続いている」等の場合はトレーニングを中止するか軽い運動にとどめ、無理な運動は避けましょう。
①運動前後にストレッチを行いましょう!
運動前のストレッチは、体に「これから運動を行う」という事を伝える役割を持ち、運動後のストレッチは疲労を残りにくくする役割があります。
②運動はゆっくりと!また、運動の強さと頻度、回数を調節して行いましょう!
●運動の強さは「ややきつい」と感じるくらいが目安となります。
●まずは10回程度から運動を始め、反動をつけずゆっくり行いましょう!また、一つの運動が4~6秒で終わるような速さで行うとより効率よく筋力をつける事が出来ます。自分の疲労度に合わせながら回数の増減や重りをつける等の負荷を調節して下さい。
※トレーニングの注意点 その2※
急激に回数を増やす、負荷を大きくする、反動をつける等の運動を行うと関節に負担をかけ怪我をする危険性があります。まずは重りの無い運動から始め、疲労度を確認しながら一日の中で10回の運動を数セット行うなど運動の頻度を増やしていきましょう!
③運動は続けることが大事です!
運動を続けることで筋力を維持することが出来ます。長く続けるためにも楽しく、無理のない範囲で運動を行いましょう!