薬局だより
緑内障について
薬局 薬剤師 東 宏子
今回は緑内障について紹介します。緑内障は、日本における失明原因の第1位を占めています。また、緑内障の有病率は、年齢とともに増加していくことが知られており、今後ますます患者さんの数は増えていくことが予想されます。ただ、早期発見・早期治療によって失明という危険性を少しでも減らすことができると考えられています。
緑内障とは?
緑内障は、慢性緑内障と急性緑内障の大きく2つに分けられます。
慢性緑内障
症状がかなり進行しないと自覚症状はあらわれません。典型的な症状は、視野の一部が失われる視野の欠損ですが、普段私たちは両目を使って見ているために、片方の眼に見えない部分があっても、視野の異常に気づかないことが多いのです。異常に気づいたときにはかなり進行していることも少なくありません。早期に発見して、早いうちから治療を開始して病気の進行を遅らせることが、その後の生活においてとても重要になります。
急性緑内障
急激に眼圧が上昇して発症し、頭痛や吐き気、眼痛、充血など、激しい症状が見られます。
ここからさらに原発開放隅角緑内障、原発閉塞隅角緑内障、続発緑内障、発達緑内障など、眼圧が高くなる原因によって、いくつかに分類されます。
早期発見のために!
緑内障の診断には、眼圧検査、眼底検査、視野検査などが必要です。初期に自覚症状がほとんどない緑内障では、病気の早期発見のために検査がとても重要となります。また、病気が見つかった後も、病気の進行や治療の効果を確認するために、定期的な検査が必要です。