健診ナビ
健康診断でわかること
健診センター 保健師 菅野 君枝
みなさん、健康診断を受けていますか?健康診断は、病気を見つけたり、自分の健康状態を知って生活習慣病を予防したりするために行なわれます。
今回は、健康診断で必ず行われている「身体計測」についてお話ししたいと思います。
○身体計測の行い方
*健康診断では、「身長」と「体重」を計測するのが基本です。その測定値から「BMI」という体格指数に基づいて肥満度をみます。統計上、BMI22のときに、病気になる確率が最も低いことから、その体重を「標準体重」としています。
肥満と判定されるのは、BMI25以上の場合になります。下記の計算式に当てはめて、みなさんも計算してみてください。
<肥満の判定基準>
BMI=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)
(例)身長170cm、体重70㎏の場合
70÷1.7÷1.7≒24.2
BMI | 判定 |
18.5未満 | 低体重 |
18.5以上25未満 | 普通体重 |
25以上30未満 | 肥満(1度) |
30以上35未満 | 肥満(2度) |
35以上40未満 | 肥満(3度) |
40以上 | 肥満(4度) |
(日本肥満学会による)
*最近は、併せて「腹囲」を測定するのが一般的になっています。
「メタボリックシンドローム」の診断基準で基本項目となっているからです。ここでいう腹囲とは、下記のような図り方をしたものです。
<標準的な腹囲の測定法>
測るときは、両足を揃えて立ち、腕を自然に体のわきに下げる。おなかに力を入れず、軽く息を吐いたところで計測する。食事の影響を避けるため、測定は空腹時に行う。※胴の一番細いところではなく、おへその高さで水平に測るのがポイント。但し、おなかが出ておへその位置が下がっている人では、あばら骨の下端と腰骨の上端の真ん中の高さで測定することになっています。
Q&A
Q. BMIによる判定で「肥満」になった場合は?
A. 「肥満」にあたる人が、みな医学的に減量を要する状態とは限りません。ただし、糖尿病・脂質異常症・高血圧・痛風など、肥満が関連する健康障害は多く、そのような病的な状態ではないかどうかを確認することが大切です。そのような状態を「肥満症」といいます。肥満症の場合は、食事や運動による減量が必要です。
職場や地域などで行なわれている健康診断・人間ドックなどを上手に活用して、健康管理に役立てていきましょう。