皆様の健康寿命を守るべく安心・安全な治療を提供できる病院をめざして
院長・脳神経外科部長・脳卒中センター長 西村 真実
10月1日付けで院長を拝命しました西村真実と申します。当院は昭和60年に開設され、271床（急性期181床、回復期リハビリ50床、地域包括ケア40 床）を有する総合病院です。救急科・麻酔科・脳神経外科・脳神経内科・循環器内科・呼吸器内科・外科・消化器内科・整形外科・泌尿器科・リハビリテーション科・放射線科を常設とした総合病院として発展して参りました。 また外来部門として内科・老年内科、糖尿病代謝科、腎臓内科専門外来、形成外科、甲状腺専門外来も行い皆様の健康管理を担っております。
世界に未だ類を見ない未曾有の少子高齢化社会に伴い、我が国では限られた医療資源・国民医療費の増加・介護負担の増大など様々な問題点が浮き彫りになって参りました。その中で、今後ますます検診を含む悪性新生物の早期発見・早期治療や運動器疾患の治療、認知症治療、予防医学の重要性が謳われているところであります。
仙台圏でも病院の統合再編が進む中、大病院では患者さんはご自身の病気や特性にあった診療科を受診することが出来るようになりました。しかし一方で、細分化され過ぎてどこを受診すればよいかわからないといった声も聞かれるようになりました。当院の長所は、中規模ではありますが患者さんのニーズにあった治療がフットワーク良く行える点であると思います。 患者さんが迷うことなく、適切な検査・治療を受けられるようさらに心がけて参ります。
わたくしが宮城県仙南地区の地域密着型二次救急病院である当院に脳卒中センター長として赴任し早10年が過ぎました。長く三次救急病院に勤務してきた者として、診療のありかたについて考え方を新たにしております。 高度救急病院ではエビデンスに基づいた治療のみで目の前を通り過ぎていた患者さんもいらっしゃいましたが、当院においては高齢者でも健康寿命を考慮し、早め早めに適切な治療介入を行うことが重要であろうと考えております。
2011年の東日本大震災から丸10年が経過しました。福島原発事故処理や廃炉の問題、処理水海洋放出に伴う風評被害など震災復興は未だ道半ばのなか、新型コロナ問題が起こりました。当院は感染症指定医療機関ではありませんが、当院かかりつけの患者さんと、16歳以上の岩沼市民の方を対象に発熱外来を行っております。 外来患者さん、入院患者さん、そして我々病院スタッフの安全を守り、安心して万全の体制で治療に臨めるよう継続して努力して参ります。今後は、新しい感染症に対応できる新病院設立も念頭に置くべきと考えております。
新型コロナの時代に、当院の院是である、“すべては患者さんの為に”を肝に銘じながら、患者さんを良くすることを最優先に、謙虚にそして誇りをもって粛々とやって参ります。そして皆様の健康寿命を守るべく、医療・福祉・介護・検診の充実を進めて参ります。
今後とも宜しくお願い致します。
