健診ナビ
糖代謝(糖尿病)の検査について
健診センター 保健師 菅野 君枝
健康診断では、主に糖尿病を見つける目的で糖代謝の検査が行われています。今回は、糖尿病の可能性を判断するための主な検査についてお話します。
●糖尿病はどんな病気?
通常、膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンによって、食後の急激な血糖(血液中のブドウ糖)の上昇は抑えられています。しかし、インスリンの分泌量が足りなかったり、分泌されても十分に作用しなかったりすると、血糖値が高くなってしまいます。こうした高血糖の状態が慢性的に続くと、のどが渇く、疲れやすいなどといった症状だけでなく、腎不全や網膜症、神経障害など、様々な合併症を招くことがあります。
●検査の行い方
血液検査で「血糖値」を調べるのが基本です。健康診断では、一般に検査当日の朝食を摂らずに採血を行い、「空腹時血糖値」を調べます。「ヘモグロビンA1c(エーワンシー)」を調べることも多くなっています。また、尿検査で「尿糖」を調べることも広く行われています。
血糖値が高くても、初期の段階での自覚症状はほとんどありません。定期的な健康診断で健康状態を把握し、早期発見に役立てましょう。