ワンポイントリハビリ
介助用電動ベッドについて
リハビリテーション科 作業療法士 白井 彩夏
ベッドは、車椅子使用者や歩行に障害のある方にとって有用であり、立ち上がりやすい、介護者にとって介助が楽などの利点があります。今回は介助用電動ベッドについてご紹介します。
電動ベッドには「背上げ」、「膝上げ」、「高さ調節」の3つの機能があります。そしてベッドはモーター数によって分類されます。
◆ 1モーター電動ベッド
「背上げ」または「背・膝上げ連動」のみが行えるもの。
◆ 2モーター電動ベッド
「背上げ」と「高さ調節」が行えるもの、または「背・膝上げ連動」と「高さ調節」が行えるもの。(高さ調節が行えない代わりに「背上げ」と「膝上げ」が個別に行えるものもあります。)
◆ 3モーター電動ベッド
「背上げ」「膝上げ」「高さ調節」が個別に行えるもの。
【介助用電動ベッド使用時のポイント】
・「背上げ」のみを行うと、体が下にずり落ちてしまいます。「膝上げ」を行ってから「背上げ」を行うことで、ずれが少なく、さらに圧迫感なく起き上がれます。
・起立が難しい方は「高さ調節」機能を使い、座面を少し高くすることにより起立しやすくなります。
・ベッドから車椅子への移乗の際は、車椅子よりベッドを少し高くします。反対に、車椅子からベッドへ移乗する場合は、車椅子よりベッドを少し低くすることで介助が楽に行えます。
上記はほんの一例ですが、このようにベッドの機能を上手く利用することで、利用者・介護者ともに楽になります。