ワンポイントリハビリ
糖尿病の運動方法について?part2?
リハビリテーション科 理学療法士 川合 多朗
糖尿病の治療は、運動療法・食事療法・薬物療法の3つが重要であるとされています。今回はその中の運動療法について紹介していきます。
○運動療法の目的
身体活動によって、血糖をコントロールする機能を改善させること、また合併症・高血圧症などの関連疾患のリスクを減少させることを目的としています。
○運動の時間・頻度の目安
運動は全力の約60%(ややきついと感じる程度)で20~60分を週3回以上行うのがよいとされています。また、血糖上昇がピークとなる食後1~2時間に運動を行うとよいでしょう。
○運動の種類
1.有酸素運動
有酸素運動は十分な呼吸を続けながら行います。酸素を使って筋肉を動かすエネルギーである脂肪を燃焼させる全身運動です。 有酸素運動にはウォーキング・ジョギング・水泳などがあります。
2.レジスタンストレーニング…各10 回程を目安に(ややきついと感じる程度)
筋肉に負荷をかけて筋力をつける事を目的とした運動です。筋量を増やすことで体脂肪や血中の中性脂肪を減少させるのが目的です。
①立ち座り練習…椅子に座った状態から、その場で「立つ⇔座る」を繰り返し行いましょう。
②スクワット…肩幅ほどに足を開いて膝の「曲げ⇔伸ばし」を繰り返し行います。呼吸を止めずに行いましょう。
③ 踵上げ…背中を反らさずに真上に体を伸ばすように行いましょう。転倒防止に椅子や壁を支えにしても構いません。
④足開き…上半身はなるべく真っすぐで、足だけ横に開くように行いましょう。こちらの運動も、壁や椅子で体を支えながらで構いません。
○最後に
今回は糖尿病の運動療法について紹介しました。いきなり負荷をかけすぎると体を痛める原因になります。天気の良い日に散歩に行くなど無理のない範囲から行い、運動習慣をつけていきましょう。