薬剤科だより
熱中症になりやすい人とは?
薬剤科 薬剤師 妻神 菜奈子
熱中症とは、めまいや頭痛・けいれん・意識障害など、様々なからだの不調のことをいいます。暑さによって体温調節がうまくできなくなったり、体内の水分や塩分が失われたりすることが原因です。
熱中症になりやすい人
高齢者や乳幼児、運動習慣がない人、太っている人、体調を崩している人、暑さに慣れていない人などが挙げられます。特に高齢者や乳幼児は、体内に熱がこもりやすく、暑さを自覚しにくいこともあり注意が必要です。また、子どもは大人よりも身長が低く地面に近い分、アスファルトの照り返しの影響を受けやすくなることも要因のひとつになります。
「マスク熱中症」に注意
人間のからだには体温調節機能が備わっているため、体温が上がり過ぎると皮ふを通して熱をからだの外に逃がしたり、汗をかくことで上がった体温を下げようとします。その機能の1つに「呼吸」がありますが、マスクをすると通常に比べ呼吸が妨げられ、体内の熱が放散しにくくなります。特に子どもはその影響が顕著に見られるため要注意です。 また、マスクをしていると口の渇きを感じにくくなり、水分補給が疎かになりがちです。こまめな水分補給を意識するようにしましょう。
熱中症予防のための水分補給のポイント
① 1回にコップ1杯(200ml)程度
② 通常は1時間おき、運動時は10~20分おき
③ 冷たすぎない水を(38℃以上の高熱時は除く)
最後に
「おかしい」と感じることがあったらまずは体温を測ることをおすすめします。 普段より1度以上高い場合は要注意です。涼しいところで横になるなどして、熱が下がるまでからだを休めるようにしましょう。