ワンポイントリハビリ
五十肩のリハビリについて
リハビリテーション科 作業療法士 伊藤 遥香
前回は肩の痛みについて説明しましたが、今回はご自宅でもできる五十肩(肩関節周囲炎)の病期別のリハビリについて説明します。
急性期
発症から約2週間の炎症が強く痛みも強いこの時期は、無理に動かすことはお勧めできません。肩の力を抜いた状態で、痛みのない範囲で動かしましょう。
●腰を約90°に曲げ、痛い方の手で1~2kg程度の重りを持ち、腕を前後左右、円を描くように動かします。
●肩の力を抜き、体を使って腕を動かします。
慢性期
肩を動かした時の痛みが和らいでくる時期です。急性期の期間、積極的に動かせなかったことで、肩がこわばり動かすことができる範囲が制限されてしまいます。この時期は、肩の痛みが強くならない範囲で動かすことが大切です。
●背中で、痛い方の手を痛くない方の手で持ち、背骨に沿って上下に動かします。
●頭の後ろで手を組み胸を張るように肘を開きます。
回復期
肩の痛みや不快感も少なくなる時期であり、リハビリを行い肩の柔軟性を取り戻す必要があります。
●タオルや棒を持ち、両手を上げ肘を曲げながら後ろに腕を下ろします。
●両手を上げ左右に腕を動かし、肩を伸ばします。
<ポイント>
痛みが強い時は無理して行わず、1日に2、3セット(1セット5~10回)行いましょう。特に入浴後、肩が温まっている状態で行うとより効果的です。
ご質問等あれば、お気軽にリハビリスタッフへご相談ください。