退院調整看護師からのおしらせ
自宅での介護生活に向けて
南7病棟 看護師 齋藤 和子
自宅での介護生活に向けて
「寝たきりでは家に帰れない」「鼻や胃の管または、おしっこの管が入っているから家で看るのが心配」と思っていないでしょうか?大丈夫です!!当院では、自宅での介護をお考えの方には、入院中の病棟で退院までに必要な介護の内容が習得できるように、レクチャーを行っております。その中で、不安や誤解を取り除いて頂けるように、練習を積み重ねていきます。私たちはご家族の方々から「家で看たいけど、やったことがないから心配」「何かあったら怖いし、やっぱり無理」との言葉をよく聞きますが、介護の方法を会得して、自宅で介護を受けながら療養生活を送っている方も多くいらっしゃいます。
今回は、レクチャーの項目の中から2つご紹介します。
①鼻からや、胃へ直接栄養を流す経管栄養の場合
介護にあたるご家族の都合に合わせて、無理のない程度でレクチャーの日程や内容を決めます。最初はパンフレットを用いて全体的な流れを説明します。次に看護師が説明しながら実施する手順を見学し、そして一緒に実践を繰り返し練習していきます。内容としては、手順に沿って「必要物品をそろえる」「適切な姿勢ができる」「洗浄ができる」や「固定テープの交換ができる」「管が抜けた場合の対処方法がわかる」等、13項目について段階を踏んで「声をかけながら行う必要がある」→「傍で見ているだけでできる」→「一人で問題なくできる」と進めていきます。また退院の際に、必要な物品は病院から準備し、訪問看護やヘルパー等、退院後に関わる方々との話し合いも行っています。
②おしっこの管が入っている場合
「尿の色や量などが観察できる」「袋に溜まった尿を捨てる」「管が閉塞した時、抜けた時の対処がわかる」など、9項目について段階的に進めていきます。
*自宅での介護は、ご家族が主体となって行うものですから、レクチャーを基に自分達のペースに合わせて行いましょう。在宅生活支援のサービスなども組み合わせて、あまり無理のない介護生活を行うことをお勧めしております。