ワンポイントリハビリ
自宅で出来るボール体操
リハビリテーション科 理学療法士 木村 将也
運動は、身体機能の向上だけではなくストレスの発散や生活習慣病予防、物忘れなどにも良い効果が得られるといわれています。
今回は自宅で簡単にできるボール体操をいくつかご紹介します。
準備する物
ビニール製のボールと安定した椅子を用意します。ボールは持ちやすく、掴みやすい直径15~20㎝のものがよいでしょう。中の空気を少し抜き、弱い力でも掴めるようにしておきましょう。
体操① 胸、肩、二の腕の体操(大胸筋・上腕二頭筋等)
ボールを両手で挟むように持ち、ボールを押しつぶします。その状態を5秒ほど保ちます。ボールは胸の前で保持し、腕を水平に保つことを意識しましょう。
体操② 太ももの体操(大腿四頭筋・ハムストリングス等)
椅子に座り、足の裏でボールを押しつぶし、その状態を5秒ほど保ちます。足の裏全体で押しつぶしたり、つま先だけで押しつぶしたりするなど、力を入れる箇所を変えることで鍛えられる筋肉が変わります。 膝を90°以上曲げ、つま先で押しつぶすようにすると太もも前面にある大腿四頭筋を効率的に鍛えることができます。反対に、膝を90°以下に曲げ、踵で押すようにすると太もも裏面にあるハムストリングスを効果的に鍛えることができます。
体操③ 太ももの体操(内転筋等)
ボールを両膝の間に挟み、押しつぶします。つぶした状態を5秒ほど保ちます。開脚幅に合わせてボールのサイズを変えたり、空気を抜くなどして調整してみてください。
各体操10 回程度を目安にし、無理のない頻度で実施してみてください。
次回は自宅でできる棒体操についてご紹介します。
ぜひご覧ください。
【参考文献】代俊ほか:高齢者における動的バランス機能向上のための運動プログラム