薬剤科だより
薬の形について
薬剤科 薬剤師 緑山 莉枝
飲み薬には様々な形があります。どのような形があるかご紹介します。
錠剤
成分と添加物を混合して、圧縮して固めた固形状の薬です。表面を糖分でコートした糖衣錠や薄いフィルムをコートしたフィルムコーティング錠、唾液だけで服用できる口腔内崩壊錠(OD錠)などがあります。 胃を通過して腸で溶け出すようにした腸溶錠や、ゆっくり吸収させて長く効かせる徐放錠などもあります。これらの薬は特殊なコーティングがされているため、噛み砕いたり粉砕することはできません。 反対にチューインガムのように口の中で噛み砕いて服用するチュアブル錠などもあります。
カプセル
ゼラチンなどで作ったカプセルに薬を充填したものです。顆粒や粉薬などを詰めた硬いカプセル剤と液体などを詰めた軟カプセルなどがあります。
散剤・顆粒
散剤は粉末状、顆粒剤は粒状の薬で錠剤より飲み込みやすいのが特徴です。むせるなどうまく飲めない場合には、オブラートで包んだり、水に溶かして飲むとよいでしょう。
シロップ剤
シロップ剤は、薬の成分を溶かした内服液剤に糖類や甘味料を加えて飲みやすくしたものです。
このほか飲む前に水などに溶かして使用するドライシロップがあります。溶かすものによってドライシロップのコーティングが?がれてしまい苦味を感じることがあるため、水以外のアイスやヨーグルトと混ぜるときは薬剤師にご相談下さい。
【参考文献】
薬の形状と剤形 内服剤の種類と特徴について教えてください | 日医工株式会社 (nichiiko.co.jp)
「薬がみえる」vol.4 編集:医療技術科学研究所、発行者:岡庭 豊、発行所:メディックメディア、P216-225