ワンポイントリハビリ
調理動作における一工夫
リハビリテーション科 作業療法士 山田 梓
みなさんは「自助具(じじょぐ)」というものをご存じでしょうか。
上手く手足が動かせなくなり、生活に支障が出ることがあります。その際、手助けの一つとして「自助具=自らを助ける道具」があります。今回は調理動作で活用できる自助具を紹介します。
○ハンド付き包丁

グリップの部分が太くなっており、握力が弱い方も扱いやすく、手首に負担をかけずに楽に切ることができます。
○釘付きまな板
まな板にある釘に食材を固定することで、片手だけで物を切ることができます。
○キャップオープナー
ビンやペットボトルなどを開ける際に、わずかな力で開けることができます。
○ハンドブラシ
吸盤でブラシを固定して食材を洗ったり、食器の汚れを片手で落とすことができます。
病気によって今までとは生活が変わってしまい「出来なくなってしまった」と思うことがあるかもしれません。しかし自助具を使用する、市販のカット野菜を上手く活用して調理の手間を省くなどの工夫によってできることがあります。
今回は調理動作で活用できる自助具をご紹介しましたが、他にも自助具は色々な種類や場面で使われています。
リハビリテーション科では自助具などの紹介や動作練習も行っておりますので、興味やご質問があればお声がけください。
【参考文献】片手で料理をつくる─片麻痺の人のための調理の手引き
著:遠藤てる 出版:三秀舎