南東北看護師コラム
コロナ禍のがん検診
がん化学療法看護認定看護師 佐藤 あや
最近、新型コロナウイルスへの感染を恐れてがん検診を控える方が増えて、検診を受けない期間にがんが進行してしまったケースもあるようです。実際、2019年がん検診受診者数に対し、2020年は半分以下になっているというデータがあります。また、この年度比でがんと診断された人は9.2%減少しているという報告もあります。
現在は健診を行う機関も様々な感染対策を行っており、受診件数も増加傾向にあるかと思いますが、皆様はどうでしょうか。
例えば胃がんを例に挙げると、健診での胃カメラの普及で早期胃がんの発見率が上昇しました。しかし、早期の胃がんも1~2年経過すると進行がんになってしまう恐れがあります。Stage 1の胃がんの5年生存率が98%に対して、転移がある様なStage 4の5年生存率は1割程度です。元気で居続けるためには、元気なうちに検査しておきましょう!
宮城県は昭和30年代に胃がんの集団検診を全国に先駆けて行い、その後宮城方式として知れ渡るようになった、古い歴史があります。実際に私が自治体で行う健診を受診した際は、十分なほどの感染対策がされており安心して検診を受けることが出来ました。がん検診を受けて、早期発見・早期治療を行っていきましょう。