薬剤科だより
災害時のお薬の備えについて
薬剤科 薬剤師 妻神 菜奈子
地震・台風・大雨などの災害時、自分で自分のからだを守るためには日頃からあらゆる面で備えておく必要があります。今回はその中の1つ、「お薬の備え」についてお話しします。
災害時のお薬の備え
避難生活が長引いて手持ちのお薬がなくなったり、常用薬の種類や名前が分からなくなってしまうことがあります。お薬の名前は覚えにくいものが多い上に、同じ名前でも複数の種類に分かれているものもあります。
お薬手帳に処方薬や、ドラッグストアなどで購入したお薬の情報を記載しておけば、それらを医師や薬剤師に見せることで情報を正確に伝えることができます。また、副作用歴やアレルギー歴も手帳にメモしておきましょう。
交通網が復旧しない場合、病院や薬局のお薬の備蓄がなくなる可能性もあります。そのような場合は効果の似ているお薬で代用することもあります。
■災害時に備えて普段から持ち歩きたいもの
・常用している薬
(3日~7日分)
・お薬手帳
・かかりつけの病院や
薬局の電話番号を
書いたメモ
・保険証のコピー
自宅に救急箱を用意しましょう
コロナ禍の影響で、今後は自宅避難のケースが増えていくと考えられます。災害発生から3日間は打撲・やけど・切り傷などの怪我がおこりやすいので、消毒薬や皮膚用薬、冷感湿布などをご自宅に用意しておくと安心です。
他にも絆創膏・マスク・体温計、ガーゼや除菌シート、使い捨ての手袋や廃棄用ポリ袋も用意しておくとよいでしょう。