薬剤科だより
漢方薬について
薬剤科 薬剤師 武田 真由美
漢方薬の特徴
漢方薬とは、様々な生薬を複合的に組み合わせた薬です。
・1剤でいろいろな症状を解消したり、和らげたりする効果があります。
・病態やその人の体質に合わせて、さまざまな漢方薬が用いられます。
・飲んですぐに効くタイプと、飲み続けることで効いていくタイプの漢方薬があります。
・同じ病気でも、発症してからの経過日数や症状によって用いられる漢方薬が異なります。
副作用
前述の通り、漢方薬は様々な生薬が組み合わされています。複数の漢方薬を服用する場合は、含まれている生薬が重複し過量投与となっていないか注意する必要があります。
特に注意する生薬の例
生薬 | 主な副作用 |
甘草 | 「偽アルドステロン症」「低カリウム血症」「ミオパシー」 |
麻黄 | 動悸、多汗、不眠 |
附子 | 「アコニチン中毒」 唇や舌のしびれ、手足の麻痺・しびれ感、吐き気や嘔吐 |
地黄 | 胃もたれ、食欲不振、みぞおちの痛み |
黄ごん | (アレルギー反応として)「間質性肺炎」「肝機能障害」 発熱、乾いた咳 |
最後に
漢方薬は作用が穏やかなものが多いですが、副作用がないわけではありません。決められた量を守って内服してください。また、服用中に気になる症状が現れた際は放置せずに医療機関を受診したり、かかりつけ薬局の薬剤師に相談するようにしましょう。