南7病棟(地域包括ケア病棟)のご紹介
南7病棟 看護師長 高橋 明美
地域包括ケア病棟とは、急性期治療を経過し病状が安定した患者さんに対して、在宅や介護施設への復帰支援に向けた医療や介護を行う病棟です。
本来、一般病棟で症状が安定すると早期に退院していただくことになっております。しかし、病状が安定していても日常生活に支障をきたす障害が残るときもあります。退院してご家族がすぐ介護できるとは限りません。地域包括ケア病棟では、歩行困難や食事摂取が進まない患者さんに対しリハビリを行い、日常生活上の問題点を解決するよう60日を限度とし社会復帰を支援しています。入院患者さんはもちろんですが、ご家族の準備期間として色々な介護指導や行政の手続きの仕方など、医療相談員との面談を行い在宅療養や施設などで困らないようサポートを行います。在宅療養をされている方でも、入院しての治療・処置の他、リハビリが必要な場合は当病棟を利用しております。最近では神経難病の方が定期的に利用される事も多くなっています。
わが国では、2025年には4人に1人が75歳以上という超高齢社会となり、介護が必要な方が多くなることが予測されています。2014年に、要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築を実現することが国から明示されました。地域包括ケア病棟は、そのシステムを支援する病棟であると考えます。年齢を重ねると、筋力の低下や認知力の低下は否めません。どんな障害があってもその人らしく暮らせる社会の実現が理想と言えます。
当病棟は医師をはじめ、看護師・認定看護師・看護アシスタント・理学療法士・作業療法士・社会福祉士・管理栄養士・薬剤師でチーム医療を行っております。地域の皆様が安心して暮らせるようお手伝いできればと思っています。