薬局だより
脱水症を防ぐには
薬局 薬剤師 佐藤 賢志
これから夏本番になり蒸し暑い日が続き、脱水症を起こしてしまうことを心配する方もいらっしゃるかと思います。今回は脱水症の予防についてお話しします。
脱水とは？
脱水とは｢体内の水分が減少している状態｣です。体内の水分が失われる原因としては発汗・排尿・嘔吐・下痢・利尿剤の服用などが挙げられます。脱水が進むと喉の渇きを感じるようになりますが、高齢の方は喉の渇きを感じるのが遅くなる傾向があるため脱水を招きやすく、注意が必要です。喉の渇き以外にも発汗量の減少や尿量の減少などが見られます。また脱水がひどくなるとめまいや錯乱、昏睡を引き起こすこともあります
脱水により電解質（塩分が水に溶けたもの）が失われることで脚がつったりしびれが起こったりすることもあります。
脱水症の予防
予防には適度な水分補給が大切です。水分補給のタイミングとしては喉の渇きを感じる前が良いとされていますが、高齢の方など喉の渇きが感じにくい場合は時間を決めて水分を取るようにしましょう。また水分補給を行う際、一度に多量の水分を摂るのではなく、こまめに水分を摂るようにしましょう。
脱水では塩分なども失われてしまいます。水だけでは電解質（塩分が水に溶けたもの）の補給ができないため、塩分も含んだ飲み物で水分補給を行いましょう。塩分を含んだ飲み物にはスポーツドリンク・経口補水液・塩を入れた水などがあります。
他に原因として温度や湿度なども挙げられますので、室内では我慢せずにクーラーや扇風機を使用する・体から熱を放出させるためベルトやネクタイを緩め、風通しをよくするなどの対策を行いましょう。
最後に
脱水症を放っておくと熱中症・熱射病につながり、死亡するケースもあります。そうならないためにも日頃からこまめに水分補給を行うクセを付けておくのが良いのではないかと思います。また体調がすぐれないときには無理をせずしっかり休息をとりましょう。
