薬局だより
おくすり手帳の意義について
薬局 薬剤師 佐藤 賢志
医療機関や薬局に行った際に「おくすり手帳はお持ちですか?」と聞かれることがあります。なぜそのような確認が必要なのかと思う方もいるかと思います。そこで今回はおくすり手帳の意義と活用方法についてお話しします。
おくすり手帳を持つ意義
おくすり手帳は患者さんが「いつ・どこで・なんの薬をもらったのか・その薬はどれくらいの期間飲んでいるか」という情報を記録するものです。その記録を提出してもらうことで飲み合わせは問題ないか、同じ薬は出ていないかなどを医療機関で把握することができます。また、今まで飲んだ薬で起こった副作用やアレルギーの記録などを記載することにより体に合わない薬を伝えることも可能です。これらの記録があることでより安全にお薬を使用することができるようになります。
おくすり手帳の活用方法
次に、おくすり手帳の活用方法についてポイントごとにご紹介します。
・おくすり手帳は一冊にまとめて記載する。
→医療機関ごとに分けずに一冊にすることで過去にもらったお薬が分かります。
・医療機関には必ず持参する。
→薬の重複や過去にあった副作用について把握することで安全に使用できます。
また、どこの医療機関を受診しても今飲んでいる薬が何なのかが分かります。
・使用している一般用医薬品(OTC薬)や健康食品、サプリメントも記載する。
→処方してもらった薬との飲み合わせなどが分かります。
・常に持参する。
→外出先で意識を失ったときや災害に合ったときなどに役立ちます。
最後に
このようにおくすり手帳を持つメリットはたくさんあります。最近は電子おくすり手帳も登場し、持ち運びがしやすくなっています。薬を安全に使用するためにもおくすり手帳を活用して活用していきましょう。