薬局だより
睡眠薬について
薬局 薬剤師 菅生 亮太
睡眠は私たちが生きていくうえで欠かすことのできない生理現象ですが、ストレスや生活リズムの変化等から、誰しもが十分な睡眠時間を確保できているとは限りません。
そんなときに服用するのが、睡眠薬です。今回は、睡眠薬について紹介します。
睡眠薬にはどんな種類があるの?
睡眠薬にはさまざまな種類があります。
薬を選択する際の指標となるものの1つに、薬の作用時間があります。
作用時間というのは、薬の服用によって期待する効果が持続する時間のことで、大きく分けて右図の4つあります。
睡眠状況に応じて処方する薬が異なるので、医師や薬剤師に睡眠状況を正確に伝える必要があります。
※こちらに記載したのはあくまでも一般的な使用方法です。医師や薬剤師から患者さんに合ったお薬の使用方法について説明があると思いますので、正しく使用してください。
副作用はどんなものがあるの?
睡眠作用が翌日の昼まで続いたり、筋肉の緊張を緩める筋弛緩作用等があります。特に注意すべきなのは筋弛緩作用です。ご高齢の方が睡眠薬を服用し夜間にトイレに行くとき、足元がふらついて転倒・骨折した事例もあります。
最後に
夜中に起きてしまう人でも「何時頃にベッドに入っていますか?」と聞くと、「20時にはベッドに入っています。」と回答がありました。つまり、7時間たっぷり睡眠をとって真夜中の3時に起きているのです。また、昼寝をしているにもかかわらず、夜眠れないから薬が欲しいとの相談もあります。本来寝るべき時間帯に寝ていないと不眠症であると判断しがちですが、日中時間帯の過ごし方やベッドに入る時間を工夫することで、睡眠薬を飲まなくて済む場合もありますので、医師や薬剤師に相談してみましょう。