薬局だより
ジェネリックとオーソライズドジェネリックについて
薬局 薬剤師 菅生 亮太
処方せんを持って薬局に行くと「ジェネリックにしますか?」と聞かれたこともあるでしょう。ジェネリックとはどのようなお薬かということについては周知のことと思いますが、「オーソライズドジェネリック」というジェネリックもあることをご存知でしょうか? 今回は、ジェネリックとオーソライズドジェネリックについてお話しします。
そもそもジェネリックって?
ジェネリックとは、先発品の特許が切れたあとに販売される、先発品と同じ有効成分を含んでおり同じ効き目を示すお薬のことです。オーソライズドジェネリックは先発品メーカーが認定し、先発品と同じ成分なだけでなく、原薬・添加物・製造方法などの全てにおいても先発品と一緒です。
オーソライズド ジェネリック |
ジェネリック | |
---|---|---|
添加物 |
先発薬と同じ成分 | 異なる場合あり |
有効成分 |
先発薬と同じ成分 | |
製造方法 |
異なる場合あり |
ジェネリックのメリットとデメリット
ジェネリックは、先発品よりも安く、飲みやすく改良されたものが多いというメリットを持っています。一方で、添加物や製造方法が異なる場合もあるため、効き目や副作用への懸念が残るというデメリットもあります。
先発品よりも安い | 製法や添加物の違いによる 薬の効き目や副作用への懸念が残る |
製剤的工夫が施されている |
ジェネリックの製剤的工夫にはどんなものがあるの?
患者さんが飲みやすいように、大きくて飲みづらい錠剤を小さくしたり、錠剤をゼリー状・液状にしたり、含量のバリエーションを増やしたりしています。飲み間違いを防ぐために、お薬の名前を錠剤に印刷しているものもあります。
オーソライズドジェネリックのメリットとデメリット
オーソライズドジェネリックはジェネリック医薬品に匹敵する安さと、「先発品と同等」という安心感という両方のメリットを持っています。しかし、まだ種類は少なく、飲みやすさ等の製剤的工夫に乏しいというデメリットもあります。
先発品よりも安い | 種類が少ない |
製法や添加物の違いによる 薬の効き目や副作用への懸念が少ない |
製剤的工夫に乏しい |
最後に
ジェネリックとオーソライズドジェネリックは患者さんが安心して治療を受けることを可能とする、新たな選択肢となると思われます。現在使用している薬の飲みやすさ、薬代などについて気になる方はジェネリックやオーソライズドジェネリックの利用を考えてみてはいかがでしょうか?