ワンポイントリハビリ
シリーズ 高齢者について 5.高齢者のための安全な運動方法その1
リハビリテーション科 理学療法士 鈴木 悠矢
~高齢者の方が運動する際は、十分に安全に配慮した上で行う必要があります~
●運動によるリスク
高齢の方は、とっさの対応に間に合わないことがあります。転倒し、大きなケガをしてはじめて自分の身体機能が低下したことを実感するということが多いです。
●こんな兆候が出たら要注意
1.血圧を要チェック
一般的に最高血圧200mmHg、最低血圧120mmHg以上の時は運動をしてはいけません。また、医師より血圧を注意されている方も注意しましょう。この状態で運動を行うと、動脈硬化や心臓病、脳卒中といった症状があらわれ、命に関わる危険性があります。
2.運動前にチェック
次の項目のなかで1つでもあてはまるものがあったら中止してください。
□熱がある □睡眠不足 □下痢がある □動悸息切れしている
□体がだるい □前回の運動の疲れが残っている
3.「気分が乗らない」も変化の兆候かもしれない
「今日はなんとなく気分が乗らない」という時も、体に何かしらの異常があり、それを脳が察知している場合があります。そのような場合は、無理な運動をしないほうが良いです。
●適切な運動
1.休むこともトレーニング
必要な休みを取らないと、心肺機能や筋力などの運動をつかさどる機能が正しく働かなくなります。
2.水分補給
運動中の水分補給はとても大切です。脱水症や熱中症を予防しましょう。
来月号のみな・みな・ねっとでは、安全で適切な運動方法を具体的に紹介したいと思います。
ぜひご覧ください。