認定看護師コラム
いざというときの応急手当:「捻挫」
救急看護認定看護師 鎌田 貴幸
10月は行楽シーズンで体育の日もあり、運動会やスポーツ・観光などで何かと身体を動かす機会が多くなるのではないでしょうか。ちょっとした不注意でのケガには十分に注意が必要です。転んでしまったりして骨折まではいかなくても捻挫をして数日痛みが残ってしまうこともあります。そこで、今回は骨折や捻挫をしてしまったかもしれない時の応急手当の方法についてお話します。捻挫になった時の応急手当には「RICE」と言われるものがあり、次の4つの応急手当があります。
「RICE」
R(REST):安静にする
I(ICE):冷却する
C(COMPRESSION):圧迫する
E(ELEVATION):患部を高い位置に保つ
①R(REST)安静にする:なるべく損傷部位を動かさないようにする。
②I(ICE)冷却する:袋に氷を詰めた物などで冷やす。(直接皮膚に当てず、薄いタオルなどを間に挟んで間接的に冷やしましょう)
③C(COMPRESSION)圧迫する:包帯などで末梢から損傷部位まで巻いて圧迫する。(強く巻きすぎると血流が悪くなり、末梢循環障害や神経損傷が起きる恐れがあるので注意が必要です)
④E(ELEVATION)患部を高い位置に保つ:心臓より高い位置に損傷部位をおく。
捻挫であれば数日で改善すると思われますが、小さい骨折や骨にヒビが入っている場合、完治までに長期間かかる恐れがあります。あくまでも応急手当のお話なので、患部の状態や痛みの程度によっては専門医を受診して適切な治療を受けましょう。