薬局だより
ポリファーマシーについて
薬局 薬剤師 菅沼 健人
皆さんは「ポリファーマシー」という言葉を耳にされたことはありますか。ポリファーマシーとはお薬の多剤併用のことで、最近の医療の問題として頻繁に取り上げられています。また、メディア等でも紹介され話題となっています。今回は、ポリファーマシーと残薬についてお話しします。
ポリファーマシーは、治療に必要以上のお薬が投与されている、あるいは不必要なお薬が処方されている状態のことを指します。ポリファーマシーの問題点は、薬の飲み間違い、薬剤費の増大に伴う医療費の高騰、薬物有害事象(副作用など)の発現頻度の増加、残薬の増加などが挙げられます。患者さん(75歳以上)の残薬の年総額は推計で475億円(厚生労働省調べ)までに上ると言われています。調剤薬局では、処方せんと一緒に残薬を持参された場合は、処方せんの日数調節(残薬調整)をする取り組みも行っています。
処方されたお薬で飲み忘れてしまうことが多い、飲みづらいなどお困りのことがある場合や、ご不明な点がある場合には、医師又は薬剤師までご相談ください。