薬局だより
白内障治療薬について
薬局 薬剤師 佐藤 夏美
白内障とは、眼の中のレンズの役割をする水晶体が濁ってしまう病気です。白内障は、加齢に伴い発症する場合が最も一般的で、早ければ40歳から発症し、80歳を超えるとほとんどの人がなんらかの白内障の状態にあるといわれています。
現在、白内障を治す薬物は残念ながらありません。しかし、白内障の進行を抑制する効果がある薬として、代表的な以下の目薬があります。
●ピレノキシン(カタリン・カリーユニ)
…水晶体を濁らせるたんぱく質の変性を抑え、白内障の進行を遅らせます。初期の白内障で、まだ視力が保たれている場合に用いられます。長期的に使用することが多いお薬です。
次に目薬を使用する際の注意点を紹介したいと思います。皆さんは目薬を使用する際、何滴さしますか?目薬の瓶からの1滴の量は約40~50μLですが、そのうち結膜嚢に入るのは約20μLです。よって1回の目薬の量は1滴で十分なのです。また、目薬が流れ出ていかないように、しばらくまぶたを閉じるか目頭を軽く押さえるのもポイントです。目薬が流れ出ていってしまうと薬の効果が発揮できなくなってしまいます。ぜひ参考にしてみてください。