ワンポイントリハビリ
転ぶ原因について
リハビリテーション科 理学療法士 板橋 慶宗
皆さんは日常生活の中で、つまずいたり、ふらついたり、転びそうになった事はありませんか?もしかしたら、すでに何度も転んだ経験がある方もいるかもしれません。
では、なぜ転んでしまうのでしょうか?転ぶ原因は様々です。運動機能、疾病、内服薬の影響などによる身体的な原因や、住宅の構造などの環境的な原因、さらに認知障害や精神的な機能障害も原因の一つとなります。そして、これらの原因が重なり合うことで、転ぶ危険性がより高くなっていくのです。
具体的な原因としては、次のようなものがあります。
【身体的な原因】
●つまずきや、足が重く感じたり歩く速さが遅くなったりなど、歩行能力の低下
●立った時や、歩いている時にふらふらするなどのバランス能力の低下
●足や腰などの体の痛み・視力、聴力の低下 など
【環境的な原因】
●家の中に段差がある、家の中で暗く感じる所がある
●廊下など歩く場所によけて通らなければならない物がある など
身体的な原因については、加齢に伴う筋力の衰えが一番の原因と言われています。筋力が衰えることで、歩行能力の低下やバランス能力の低下が生じてくるためです。少しでも筋力が衰えないように、運動を行っていくと良いでしょう。めまいやふらつきなどの症状は、疾病や内服薬の影響を受けている可能性があるため、気になる方は医師や薬剤師に相談してください。
また、自宅で転ぶ人は、屋外よりも屋内全般で転ぶ人が多いと言われています。歩く時、障害になる物がある場合は取り除き、足元が暗い所に照明をつけたり、段差に目印のテープを貼ったり、階段に手すりを付けるなど、できるところから予防してみましょう。疑問・質問などございましたら、リハビリスタッフにお気軽にお声がけください。