薬局だより
アレルギーについて② ~新しいスギ花粉の治療法~
薬局 薬剤師 早坂 和也
スギ花粉の治療法として減感作療法があります。今回は、この治療法と新しい治療薬について紹介したいと思います。
●減感作療法(アレルゲン免疫療法)について
減感作療法とは、アレルギー疾患の原因となるアレルゲンを、低濃度・少量から投与し、徐々に増量・高濃度へ移行させ、アレルゲンに対する過敏性を減少させる治療法です。
特 徴
・アレルギー症状を軽減したり、長期にわたり症状をおさえる可能性のある治療法
・治療前に、症状がスギ花粉症である確定診断が必要
・治療は長期間(3~5年)かかる
●最新の治療薬シダトレンRについて
従来のスギ花粉の治療は、皮下注射による減感作療法でした。シダトレンRは国内で初めて承認された、舌下に投与する減感作療法薬であり、注射による痛みもなく自宅で治療できるのが特徴です(舌下減感作療法)。舌下減感作療法は、患者さんが自宅で毎日服薬を続ける治療です。
治療開始時期はスギ花粉の飛散していない時期となります。飛散している時期は治療開始出来ない為、注意が必要です。
※すべての患者さんに効果が期待できるわけではありません。効果には個人差があります。