薬局だより
整腸剤について
薬局 薬剤師 東 宏子
整腸剤とはその名の通り、腸を整える作用があります。腸に有用な乳酸菌などを送り込むことによって腸内環境が整えられます。今回は、症状ごとに整腸剤を選ぶポイントについてお話します。
ダイエットなどで食べる量が減ると腸の運動が低下し、便秘気味になります。このような便秘の方は、栄養バランスの良い食事や水分をとることを心がけましょう。乳酸菌や納豆菌、健胃生薬、ビタミンなどが配合されている整腸剤がおすすめです。
便秘などで食べたものが腸内に長くとどまると、発酵してガスが発生します。それが原因で、おなかが張った感じがすることがあります。また、胃腸機能の低下により、食事の際、一緒に吸い込んだ空気が腸でとどまりおなかが張った感じがする場合もあります。そういう方は、まずは便秘を解消すると良いでしょう。また、胃腸はストレスに弱いので、日頃からストレスをためないことも重要です。整腸剤としては、消泡剤や健胃生薬などが配合されているものがおすすめです。
ストレスが多くなると、自律神経が乱れやすくなり、便秘と下痢を何度も起こしてしまうなど腸の活動を制御できにくくなります。このような方には乳酸菌や納豆菌などが配合されている整腸剤がおすすめです。自律神経を正常に保てるよう、日頃からストレス解消方法を見つけ、睡眠を十分にとることが大切です。
腸内の悪玉菌が増えると、たんぱく質を腐らせ、クサイおならの臭いの元になります。臭いが気になる方は、肉などのたんぱく質を食べる回数を減らし、食物繊維がたくさん入った食事をとることが大切です。また、悪玉菌が増えないように、日頃から整腸剤で腸内環境を整えることが重要です。乳酸菌や納豆菌などが配合されているタイプがおすすめです。
※自分の症状に合った整腸剤を選ぶ事が大切です。症状については、今回お話しした原因以外にも多くの原因が考えられますので、無理をなさらずにかかりつけの医師にご相談ください。