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PET検診について
健診センター 保健師 鈴木 和広
このコーナーでは、健康づくりに役立つ人間ドック・健康診断に関連した情報をお伝えしています。
今回は「PET検診」について説明します。
PET検査って何?
PETとはPositron Emission Tomographyの略で、ブドウ糖に放射性同位元素を付加したFDGと呼ばれる薬剤を使用して行う検査です。がん細胞は正常の細胞よりもブドウ糖をたくさん取り込む性質があるため、この性質を利用して、FDGを取り込む量からがんの病巣を画像で診断することができます。PET検査は、がんの「形」をみるCT検査・MRI検査などと異なり、がんの「機能」をみる検査になりますので、がんの早期発見を目的とした「がん検診」として非常に有効です。
PET検査の安全性(被ばく量)は?
PETで使用される薬剤(FDG)はブドウ糖の一種で副作用の報告はありません。また、体内に投与される放射性同位体は量が少なく、半減期※も非常に短い(約110分)ため、人体にほとんど影響ありません。なお、PET検査の被ばく量は、人間が1年間に自然界から受ける被ばく量とほぼ同じ(3.5mSv)となっています。
PET検診の流れは?
まず問診・計測により健康状態を確認した後、静脈注射をします。そして、薬剤が全身に分布するまで約1時間30分の間安静に休んだ後、PET装置の ベッド上で30分程度寝ているだけで撮影が終了します。PET装置はCT装置に似ていますが、大きな音もせず、狭くもありません。所要時間は内容によりますが、受付から終了まで4~6時間かかります。なお、検査前は朝食・糖分が入った飲料を摂取しないようにご注意ください。
PET検診の費用は?
検診費用は高額(コースにより6万円から)ですが、1度の検査で全身のがんを早期発見することに役立ちます。現在の健康を維持し、自分らしい生活を送るために定期的なPET検診をおすすめします。
まずはお気軽にPETセンター(0120-373-468)へお問い合わせください。
※放射線量が半分になるまでの時間のこと