マスクとインフルエンザ
感染防止対策室 看護師・院内感染管理者 佐々木 みゆき
11月に入り、まもなくインフルエンザの流行期になってきます。インフルエンザ予防というと日本人はマスクを着用する人が多くいます。小・中学校でも予防にということで、マスクの着用を勧めますね。
しかし、諸外国の方達は、そんな日本人を見てびっくりするそうです。日本にはこんなにインフルエンザに罹患した人達がいるのかと・・・。
なぜなら、外国では「咳エチケット」といい、咳をしている人が他の人にうつさないようにする意味で着用するからです。日本でもこの考え方はいわれていますが、まだまだ皆さんが理解して行うというところまでは浸透していません。では、マスクを着用するとどのくらいインフルエンザは防げるのでしょうか?
皆さんがドラックストアなどで購入するマスクは、どんなマスクでも、自分が咳をしている場合に人にうつさないようにする性能は約96.99%です。しかし、逆にうつされないようにする目的で使用する場合は、高性能なものでも約70%しか防げません。この数字はどちらにしても正しく着用された場合です。
マスクの正しい着用方法は、鼻・頬・あごなどに隙間を作らずぴったりフィットさせることです。また、外す時もマスク表面や内側はウィルスなどが付着し、汚染されていると考えて、ゴムの部分を持って捨てることが原則になっています。
では、どのようにすれば、インフルエンザから身を守れるのでしょうか?
①インフルエンザの予防接種を受ける
②手洗い・うがい
③人ごみはなるべく避ける。やむを得ず行く場合は短時間で
④咳などをしている人のそばにはいかない
以上のことが基本となります。
高齢者の方達にとってインフルエンザは、罹患すると肺炎などの合併症を併発しやすい怖い病気です。これらのことに気をつけて、インフルエンザに罹患することなく流行期を過ごしましょう。