認定看護師のご紹介②
救急看護認定看護師 鎌田 貴幸
皆さんは「認定看護師」をご存じですか?認定看護師とは、公益社団法人日本看護協会認定の看護師認定審査に合格し、ある特定の看護分野(現在は21分野)において、熟練した看護技術と知識を用いて、水準の高い看護を実践できる看護師のことです。認定看護師は、看護現場において実践・指導・相談の3つの役割を果たすことにより、看護ケアの広がりと質の向上を図ることに貢献する役割を担っています。当法人では現在、3分野4名の認定看護師が、それぞれの専門性を生かして活躍しています。今回は、その中の一人、救急看護認定看護師の鎌田貴幸さんをご紹介します。
救急看護認定看護師を取得したきっかけ
看護師になり約10年が経過し、手術室を中心に救急外来も経験してきました。救急看護は幅広い疾患や外傷などに迅速に対応する能力が求められます。様々な疾患に対応できるように、さらに知識、技術を習得したいと考え、救急看護認定看護師の資格を目指しました。
救急看護認定看護師とはどのような資格か
約6か月間の教育課程で修了試験に合格した後、日本看護協会認定審査に合格することで資格が取得できます。その後、5年ごとの更新制度があります。宮城県内では、現在10名の救急看護認定看護師が活動しています。主な活動内容は、救急場面において確実な救命技術を実践し、危機的状況にある患者さんとそのご家族への精神面のケアを行うことです。また、他の看護職者に対しての指導や相談も行います。突然発症した疾患から集中治療を必要とする方の看護、さらに災害時の看護まで幅広い部分を担っています。
現在の活動と今後の抱負
救急看護の対象となるのは、事故による外傷や熱傷、脳血管障害や心疾患などの突発的な発症によるもの、慢性疾患の急性増悪、各種中毒など様々で、幅広い疾患や外傷を有する患者さんとそのご家族に対応します。患者さんとご家族は、突然の発症であるため、その病気がどのくらい重症なのか、今後の経過はどうなるのか、今までと同じ生活に戻れるかなど、様々な不安や悩みがでてきます。現在、救急外来を中心に活動しており、患者さんが来院してから診察、検査、治療を行う中で、少しでも不安や悩みを解消できるように声を掛け、今後の経過などについて患者さんやご家族と一緒に考えていけるよう努力しています。また、救急外来は医師・看護師だけではなく、臨床検査技師・放射線技師・薬剤師など多くの職種がチームとなって活動している場所です。その中で調整的役割を担い、より一層スムーズに診察、検査、治療が行えるようシステムの整備をしていきたいと思っています。