薬局だより
めまいについて
薬局 薬剤師 大塚 亮
4月に入って徐々に暖かくなり、過ごしやすい季節になってきました。
今回は「めまい」のお薬についてお話したいと思います。
*まず、めまいには大きく分けて3つの種類があります。
目がグルグルとまわっているような状態。多くは耳の異常によって起こります。
体がフワフワした感じでふらつく状態。主に脳の異常が原因で起こります。
立ち上がるとクラッとする、時に目の前が暗くなる状態。血圧の変動による全身性の病気が原因として考えられています。
【治療薬】
●脳血管拡張薬
内耳や脳の血流をよくすることでめまいを改善します。(メリスロン、セファドールなど)
●脳循環・代謝改善薬
脳の血流の流れをよくし、脳の働きを活発にし、頭痛・頭重感・めまい・しびれなどの症状を改善します。
(アデホスコーワ顆粒、セロクラール、ケタスなど)
●抗ヒスタミン薬
めまいや耳の障害による吐き気を改善します。(トラベルミンなど)
●抗不安薬
気持ちを落ち着かせたり、緊張や不安をやわらげて、心因性のめまいを改善します。(リーゼなど)
【日常生活で心がけること】
①ストレスの解消
ストレスがあるとめまいの発作が起こりやすくなることがあります。ストレスを上手く発散させることが大切です。
②水分や塩分の取り過ぎに注意
水分や塩分を取り過ぎるとめまいの発作を起こしやすくなることがあります。規則正しい食事をして、栄養の偏った食事は避けましょう。
③節酒
アルコールの飲み過ぎは、生活のリズムを崩しめまいを起こす恐れがあります。ただし、適度な飲酒であれば、ストレスの発症を予防することができますので、飲み過ぎないようにしましょう。
④気圧の変化に注意
気圧が変化すると神経のバランスが乱れ、めまいの発作が起こり易くなる可能性があります。事前に主治医に相談しましょう。
*めまいが続くと誰しも不安になります。また、めまいの裏に別の病気が潜んでいることも考えられます。たかが“めまい”と考えずに、症状のある方は医師の診断を受けることをおすすめします。