ワンポイントリハビリ
夏の冷えに!座ってできる簡単体操
リハビリテーション科 理学療法士 中村 潤哉
夏の健康管理として、今回は冷え症について少しお話したいと思います。
冷え症の原因に、自律神経の乱れと筋ポンプ力の低下が挙げられます。自律神経は体温を調節する機能があります。しかし、冷房の効いた部屋に長くいたり、温度差の激しい場所を行き来すると、その機能が損なわれます。また、筋肉は収縮することで血液を送るポンプの役割を果たし、熱を生み出す働きもしています。つまり、冷え症改善の一助として筋肉の活動が大切ということです。
*そこで、簡単にできる体操をご紹介します。
1.まずはストレッチです。膝を伸ばして、手でつま先を触るようにしてみましょう。太ももの裏の筋肉が伸びてきます。この時、膝が曲がったり、つま先が伸びないように気をつけると効果的です。
2.次に、床に座って膝を曲げ、足先をお尻の方に持ってきます。そうすると、太ももの前側の筋肉が伸びてきます。
但し、筋肉を傷める危険があるので、急にではなく、ゆっくりと少しずつ呼吸をしながらストレッチしましょう。
3.続いて、足の運動です。椅子に腰かけたまま、足踏みをしてみましょう。これにより、股関節の周りの筋肉を動かします。
4.また、膝を伸ばして、つま先を上げ下げしたり、足の指を握ったり開いたりすると、膝の周りやふくらはぎの運動になります。
これを、10~20回を1セットとして、2~3回繰り返すだけでも、ちょっとした運動になります。
☆運動不足は、あくまで冷え症の原因の一つですが、これをきっかけに生活習慣の見直しや、症状の緩和につなげて頂ければと思います。