退院調整看護師からのお知らせ
廃用症候群について
南7病棟 看護師 佐々木 美奈子
■廃用症候群とは
高齢者が病気や障害などにより、日常の活動性が低下したり、安静を保たなければいけない時に発生する二次的な機能の衰えのことをいいます。
筋肉は使っていると太くなり、強さも増します。逆に使わないでいると、筋肉はやせ衰えます。寝たきりの生活を一ヶ月も送ると、高齢者のほとんどの方は歩けなくなってしまいます。廃用症候群は、骨、関節、皮膚、さらには起立性低血圧や静脈血栓症、尿路感染や誤嚥による肺炎、床ずれなども含まれます。また、心の廃用症候群というものもあり、刺激のない生活で意欲が低下し閉じこもりの状態となり、廃用症候群がさらに進行してしまったり、認知症を発症される方もいます。
■廃用症候群を予防するには
●病状が安定したら、なるべく早くベッドから起きるようにしましょう。
●麻痺や障害が発生したら、出来るだけ早くリハビリを始めましょう。(病気の状態をみながら、主治医の指示のもとに行われます。)
●心の廃用症候群である閉じこもりを防ぐために、趣味やサークルなどで、日常的に他者と関わり合いを持ち、役割や生きがいを持つようにしましょう。また、入院中には面会を頻回にし、言葉をよくかけましょう。
※廃用症候群にかかってしまっても、リハビリなどで改善できる方も多くいらっしゃいます。あきらめず、徐々に身体を動かす方向で計画を立てていきましょう。