ワンポイントリハビリ
車椅子の介助方法
リハビリテーション科 作業療法士 佐藤 結香
東日本大震災で被害に合われた皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、被災地の1日も早いご復興をお祈り申し上げます。
屋外には段差や坂道などたくさんありますが、車椅子の介助方法を理解することで、そのような障害物に制限されず移動することが出来ます。車椅子操作のコツを身につけて、気軽に外出してみましょう。
*止まっている時
乗り降りする時や止まっている時は、車椅子が動き出さないように、必ず左右のブレーキをかけてください。通常は後方にレバーを引くとブレーキがかかります。
*移動する時
安全に移動するために、必ず次の3つのポイントを確認してください。
1.フットレストに足がのっていますか?
2.手が車輪にあたっていませんか?
3.身体は傾いていませんか?
*下り坂
下り坂は基本的に後ろ向きで、キャスター(前輪)を地面につけたままゆっくりと下ります。
*段差
キャスターが段差に引っかからないよう、キャスターを浮かした状態で段差を上り下りします。
【上がる場合】
①ティッピングレバー(図 参照)を斜め前に踏み込み、ハンドグリップを押し下げて、てこの原理でキャスターを浮かせます。
②段の上にキャスターを下ろし、後輪が段にぶつかったところでハンドグリップを持ち上げながら押し上げます。
【下がる場合】
①後ろ向きになり、ハンドグリップを持ち上げながらゆっくりと段の下に後輪を下ろします。
②キャスターを上げた状態のまま、フットレスト・つま先がぶつからない位置まで後方に下がり、静かにキャスターを下ろします。