薬局だより
肌荒れのお薬について
薬局 薬剤師 小林 正人
新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
寒さも一段と増してきて、冬本番といったところです。寒さや水を使う仕事で肌が荒れたりしていませんか?今の時期、店頭には多くの肌のお薬が置いてあります。多すぎてどの製品がいいのか、悩んでしまいませんか?お薬を選ぶ時に、パッケージを見ただけではそのお薬の特徴はわかりにくいと思います。今回は肌のお薬に使われている保湿関係の成分を解説して、お悩みを解決するお手伝いができればと思っています。
★選ぶポイント
何の成分がポイントなのかをしっかり確認してお選びいただくといいでしょう。何の成分がどのくらい(含有量)入っているかがポイントです。
★成分
・白色ワセリン・親水軟膏:(皮膚の保護剤)
こまめに塗る事が大切で、手を使う仕事の前には保護の目的で、作業が終わった時には必ずアフターケアすることが大切です。欠点は、白色ワセリンは成分の性質上ベトつく感じがします。ベトツキが気になるようであれば親水軟膏もあります。こちらは、さらっとして使い心地がいいです。その分落ちやすいのが欠点で頻繁に塗らなければなりません。
・ビタミンA(レチノール)
油に溶けやすい性質のビタミンで、肌に使った場合、肌の新陳代謝を高める事で乾燥と角化を改善する働きがあります。多くのお薬に含まれている成分です。
・ビタミンE(トコフェロール)
ビタミンA同様、油に溶けやすい性質のビタミンで、毛細血管の血液の流れをよくする事で肌の新陳代謝を高め、うるおいを与えます。
・尿素(ウレア)
角質の水分を保持する作用を強め、乾燥した肌や角化してしまった肌をしっとりさせます。含有量の多さがポイントで、10%と20%の製品が多いです。
★医薬品以外の成分
肌を構成するタンパク質や油脂などの物質を補う事で、肌にハリとツヤを与える、コラーゲン、スクワラン、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、アラントインなどの成分があります。
もうひとつは植物抽出成分や天然植物エキスです。お肌の炎症を鎮める効果があります。○○エキスというものがこれにあたります。
今回説明した成分以外にも、肌に効果のあるお薬はあります。どの成分がご自身に1番適しているのかお悩みのときは、お店の薬剤師にご相談下さい。
また、医師からの処方薬(主に塗り薬)をご使用になられている方で、処方薬以外の肌のお薬を使用したいとお考えの場合は、必ず処方医や薬剤師に相談するようにして下さい。