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宮城県岩沼市 社会法人将道会 総合南東北病院-救急指定病院-

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広報誌「みな・みな・ねっと」

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薬局だより

高血圧症の治療薬について

薬局 薬剤師 小林 正人

 今回は、日々の生活習慣によって引き起こされる、高血圧症の治療薬についてのお話です。

 高血圧の方で、生活習慣の改善※などにより血圧がうまく下がらない(血圧の数値が、上の血圧が140mmHg以上で、下の血圧が90mmHg以上)場合は、医師の判断により血圧を下げる薬「降圧剤(降圧薬)」を使うことがあります。

 ※生活習慣の改善とは「塩分を控える、ダイエット、禁煙、有酸素運動(ウォーキングなど)、お酒を減らす」などを言います。

 降圧剤の種類は様々なものがあり、高血圧の人の症状や状態により使い分けられます。

利尿薬:腎臓の水分やナトリウム(塩分)の排出を助けて尿の量を増やすことで、体内の水分の量を減らして血圧を下げます。

β(べーた)遮断薬:交感神経のβ受容体を遮断して、血圧を上げる物質を抑えて血圧を下げます。心臓から送られる血液の量を抑えて心拍量を抑え、末梢(まっしょう)血管を拡げます。

α(あるふぁ)遮断薬:交感神経のα受容体という部分に作用して、血管の緊張を和らげて血圧を下げます。

αβ(あるふぁべーた)遮断薬:交感神経のα受容体だけ遮断すると、太い血管は拡がるが、末梢血管(細い血管)は縮んでしまうので、α受容体とβ受容体を同時に遮断することで、心臓から送られる血液の量を抑えて、末梢血管を拡げます。

カルシウム拮抗薬(CCB):カルシウムイオンと結合する(互いに反する)薬剤です。血管を拡げ、心拍数を抑えて、血圧を下げます。このお薬を服用する場合は、お薬の作用が強く表れるため、グレープフルーツやそれに関する食品の飲食は避けて下さい。

アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB):末梢血管を拡げて血圧を下げ、心臓や腎臓への負担を軽くします。

アンジオテンシン変換酵素阻害薬(ACE阻害薬):血圧を上げる物質が作られるのを防いで、血圧を下げる物質が作られるようにします。このお薬を服用すると咳(乾いた咳)の症状が現れる場合があります。

 降圧剤の中にはカタカナの名前の後ろにL錠、CR錠、OD錠と表示してあるお薬があるのはご存知ですか?その表示はお薬の特性を表しています。

L錠:体の中でお薬の溶出を調整し、血中濃度(お薬の効き目)を持続することができるお薬のことです。

CR錠:小腸上部でゆっくり溶出する外層と、水分の少ない小腸下部ですみやかに溶出する中身をもつ徐放化製剤です。

※L錠とCR錠は決して噛み砕いて服用することはしないで下さい。

OD錠:口腔内崩壊錠と言って、飴のように舐めて服用することのできるお薬のことです。もちろん、水などで服用することも可能です。

 降圧剤は高血圧を治すものではなく、血圧をコントロールして、正常な血圧の状態を維持するための薬です。そのため、処方された降圧薬の服用を勝手にやめてしまうと、治療がうまく進みません。医師や薬剤師の指示にしたがって、しっかり服用しましょう。

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