ワンポイントリハビリ
自助具について
リハビリテーション科 作業療法士 佐々木 博之
自助具とは、身体的な障害を持った方が、日常生活活動や、趣味活動などにおいて周りの方の介助が必要になることを可能な限り自分でできるように工夫して作られた道具のことをいいます。
自助具を使うことで、自分でできなかったことやあきらめていたことが行えるようになり、生活の幅が広がっていきます。そこで今回は食事動作を中心に主に用いられている自助具の紹介をしたいと思います。
●滑り止め付き皿
主に片手が使えない方等、皿の固定が十分に行えない方に使用します。また食物がスプーンなどですくいやすいよう、縁が直角に立っています。
●バネ付き箸
バネの力で先端が開くようになっています。通常の箸では上手く食べられない方におすすめです。
●太柄スプーン・フォーク
手や指の関節に動きの制限がある方や、筋力低下を補うために使用します。また柄の角度が自由に変えられます。
●先割れスプーン
先端が二つに割れて開くようになっているので、すくいにくい麺類や、滑りやすい煮物を食べる時に便利です。
●形状記憶ポリマー素材のスプーン・フォーク
形状記憶ポリマーを素材にした握り部分の形を変えられるもので、一人ひとりの手にピッタリの形を作ることができます。
自助具には多くの市販品があり多種多様となっていますが、必ずしも患者さんに見合ったものとは限りません。自助具を使用するとき、または使用したい自助具がありましたら作業療法士や理学療法士にお気軽にご相談ください。